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2002年度医療器具導入

レーザーメス、レーザー治療器、ゲイマー温水循環ヒーター

サム動物病院では的確な診断の一助として、毎年、医療設備の充実に力を入れています。
2002年度にレーザーメス、レーザー治療器、温水循環ヒーターを導入しました。
小動物臨床におけるレーザーの普及率は、ここ数年、急速な広がりをみせています。疼痛緩和、消炎に対する治療から外科手術に至るまで獣医学のあらゆる分野でレーザーは使用できます。
当院でも2002年よりレーザーメス、レーザー治療器を導入し、各種レーザー治療ができるようになりました。

●レーザーメス

電気メス同様に、出血しやすい部位の手術などで使用します。
電気メスは対極板を当てて体に流れる電流を逃がす必要があり高齢で心臓が悪い場合では心臓に負担がかかります。よってそのような場合は必ず、レーザーメスを使用しています。
*本医療器具の使用時は専用メガネの使用が必要です。  
*電気メスやレーザーメスは切開しながら止血をするので手術時間を短縮します。 

●レーザー治療器

人医学に限らず、最近では獣医学でもレーザー治療が徐々に普及してきました。欧米では動物への疼痛消炎治療に対してレーザー機器の導入が盛んに行われています。  
獣医療領域でのレーザーの種類としては、ヘリウムネオンレーザー、炭酸ガスレーザー、半導体レーザーなどがあります。使用目的では消炎鎮痛に使用するもの、レーザーメスとして使用するものが主です。病気としては皮膚炎、耳や歯肉の炎症、四肢や脊髄の疼痛、神経疾患などいろいろな分野で使用できます。

●ゲイマー温水循環ヒーター

犬猫や、その他エキゾチックアニマル動物では手術を行う場合、そのほとんどが全身麻酔下で行います。そのような状況下では、麻酔時間の経過とともに徐々に体温は低下します。 
本機種は、精製水を加温循環させて拡散式にむらなく温水がゆきわたり手術中の体温を維持させるものです。設定温度は30℃~41℃に任意に設定でき、低温やけどの危険ライン42℃は2段階の加温防止用サーモスタッドによりそれを超えないよう、安全性にも配慮されています。  
*避妊、去勢、歯石除去やその他全ての手術で使用しています。