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2001年度医療器具導入

血液ガス、生体監視モニター、トノペン眼圧計

サム動物病院では的確な診断の一助として、毎年、医療設備の充実に力を入れています。
2001年度に血液ガス、術中監視モニター、トノペン眼圧計を導入しました。

●血液ガス測定器

血液が酸性なのかアルカリ性なのか測定して、また症状からアシドーシス、アルカローシスの状態を呼吸性か代謝性か見極めて点滴の際に、点滴液を選択、調節できます。
*重症例では点滴液の選択、調節は重要です。

●生体監視モニター

麻酔中の動物の呼気と吸気の炭酸ガス濃度、麻酔ガス濃度が適切な濃度になっているが管理するもの。 測定は麻酔中の動物の四肢、動脈が走行する部位(舌や四肢先端や尾など)、チューブのジョイント部分に各々、電極、プローブ、センサーを装着して随時モニターとして波形や数値が表示されます。異常時はセンサーで知らせます。
動脈血酸素飽和度は、酸素が体に取りこまれて適切な濃度を維持しているか管理するものです。
他に呼吸数、体温、血圧、心電図のモニターも組み込まれています。
*最近では高齢で心疾患があったり、喘息など慢性の呼吸器疾患がある状態で麻酔処置がどうしても必要な場合が多々あります。全ての麻酔、手術で使用しています。  
*それまではライフスコープによる心電図管理と呼吸モニターだけでしたが、全てをモニターできる生体監視モニターに変わりました。

●トノペン電子眼圧計

眼球(内)圧を測定するものです。点眼麻酔薬を1滴点眼後に、先端のプローブチップを眼球表面に当てるだけで簡単に測定できます。
緑内障になると眼球内の圧力が増して、その後に網膜剥離が起きて失明してしまいます。末期には眼圧が上昇しすぎると外見上、眼球はだんだんと大きくなり(牛眼)場合によっては角膜穿孔します。緑内障は原発性の場合よりも他の眼球疾患から二次的に発生する場合の方が多く、緑内障の診断とともに正常眼圧維持の治療中のモニターとしての役割として本検査器具は重要でしょう。